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【コラム】経済性と社会性の両立

経済がグローバル化し、安い、早い、便利な商品・サービスを享受できる時代になりました。
物質的には、私たちの生活は豊かになりました。

でも、何か満たされない感覚の人々が多いように思います。

それはなぜなのでしょう?

 

ごく限られた企業や個人に富と権力が集中する行き過ぎた資本主義社会に異を唱える人たちが、社会主義に近いような考え方を支持する動きも見られます。自国第一主義を掲げポピュリズムが台頭しています。

 

国、社会、企業、個人のレベルで、共に成長・発展するためには、何が必要なのでしょうか?

キーワードの一つに、「経済性」と「社会性」の両立があると思います。

 

企業は社会の一部であり、
個人も社会の一部です。

 

社会をより良くしていこうと思ったら、
個人でも企業でもできることはいろいろあります。

 

企業は、社会の中で自己完結できる存在ではなく、
企業と社会が距離を縮め、
互いに支えあい、発展していかなかければなりません。

 

経済性と社会性の両立を実現するために、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授は、Creating Shared Value(共益の創造)という考えを提唱しています。社会問題の解決と企業の競争力向上の両立を目指す取り組みを3つの方向性で説明しています。

 

1. 社会課題を解決する新製品・サービスの創出

自社の独自資源と強みを、社会が抱える課題に照らし合わせ、新しい製品やサービスによって解決することを強く打ち出すものである。
新エネルギーやBOPビジネスが一例で、環境問題、貧困問題の解決に一役買っている。

 

2. バリューチェーンの再定義による生産性の底上げ

ポーター教授は、新しい意味でのバリューチェーンを再構築するための視点として、以下の6つを挙げています。

• エネルギーの有効利用と物流コスト・在庫削減など
• リサイクル・リユースによるコスト削減、ゴミ処理量の削減など
• サプライヤーの育成を通じた原材料の安定調達・生産性の向上など
• マイクロファイナンス、電子媒体による情報流通シフトなどによる途上国の発展など
• 従業員の安全、健康、能力を維持・向上による従業員の生産性の底上げ
• ローカル調達の拡大、雇用創出による地域の発展など

 

3. 経営資源の集積と共生による地域発展

企業が競争力を高め、地域も発展していくためには、産官学が独自資源と強みを磨きあげ、結びつき、時には競い合い、時には支援し合う関係を維持してかなければならない。

CSVの取り組みをにおいて、地域社会は企業が提供した価値をすぐに受け取ることができても、企業は投資の見返りとなる価値をすぐには受け取れないことが多い。社会と企業の距離を縮め、同じ価値を見つけ、共有できる環境を整備するのは行政の役割なのかもしれない。

 

これらは、とても示唆に富む考え方だと思います。
これからは、個人、企業、社会の垣根を超え、「より良い社会」の実現に向けた取り組みが求められます。

日本にも昔からあった、売り手よし(企業)、買い手よし(顧客)、世間よし(社会・地球環境)の「三方よし」の考え方がありました。
もう一度新しい視点を入れて考え直すべき時期なのでしょう。

 

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