コラム・豆知識・本

【本】ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか

 

ドイツ人の労働時間はOECD加盟国の中で最も短く、日本よりも年間350時間短くサラリーマンの年間休日が約150日あります。にも関わらず、国民1人あたりのGDPや労働生産性は、日本よりもはるかに高いことを知っていますか?

 

ドイツでは平日夜8時以降と日曜祝日は原則お店を開けていません。駅や公共施設の照明も日本と比べるとかなり暗く、パン屋で商品一つ一つを袋に入れるようなこともしません。

 

DIYが当たり前でモノを大事に使う人が多く、リサイクル大国でもあります。サイクリングや自然を楽しむことが娯楽になっています。みんなが不便をちょっとだけ我慢する社会、他人のサービスに期待しすぎない生き方がドイツにはあります。ドイツの暮らしが全て良いというわけではないですが、おもてなし天国の日本では精神的に充実した生活を送れているのか考えさせられる本です。

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【コラム】まず全体があって、個に振り分けられる

先日、弊社のお客さまが弊社へ工場見学に来ました。

メーカーの開発部門で製品開発をしているそうですが、リサイクルの現場を見たのは初めてだそうです。

その方が、工場見学を終えて目をキラキラさせてこんなことを言いました。

「今まで製品を作る際に、お客さまのニーズがどうだとか、広告・プロモーションはどうだとかそんな話ばかりしていました。でも、廃棄された紙の量や分別や処理の工程を見て、私が見ていた世界は本当に一部なのだということを知りました。

エコに目覚めましたよ!」

そんなことをおっしゃっていました。

 

現代思想の一つに、

「まず全体があって、個に振り分けられる」

というのがあります。

企業の主活動としては、

購買→開発→製造→販売→サービス

を多くの人がイメージするかもしれません。

 

ただ、これも「全体の中の一部」なのです。

購買→開発→製造→販売→サービス→【リサイクル】

と企業と消費者の廃棄物をどうリサイクルするかを考えた上で、生産サイクルをつくるという発想が必要になるのです。
その意味では、弊社へ工場見学に来たお客さまは、「全体の中の一部」の世界を見てビジネスをしていたのかもしれません。

 

ただ、今後はより大きな視点で製品開発をされると思うので、他社との差別化が利いた、新たな常識をつくるような商品が世に出ることを心待ちにしています。

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【本】生きていることを楽しんで ターシャの言葉

 

スローライフの元祖として知られ、世界中のガーデナーが憧れるターシャ・テューダーさん。
昨年は生誕100年を記念をして映画にもなり、話題になりました。

 

彼女は4人の子どもを抱えながらも、夢に生き、確固とした自分の価値観を築いてきました。
そんな彼女が守り通した「ターシャのルール」をあますところなく紹介する一冊です。

 

「最初から恵まれすぎているより、足りないくらいのほうが、人生からより多くの喜びを引き出せる」など、
彼女が残したメッセージは、効率やスピードを求める今日の物質主義社会を考えるきっかけとなるのではないでしょうか?

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【コラム】デンマークは買い物袋を持参する国へ

プラスチックごみの問題が世界的に高まっている中で、デンマーク政府は、店舗での薄いプラスチック製の袋の提供を全面的に禁止する方針を発表しました。

また、素材や大きさを問わず、商品を入れるための袋を無料で提供することも同時に禁止するようです。

【参照サイト】Danish government bans lightweight plastic carrier bags

 

デンマーク環境食糧省は商工会議所や生協と協定を締結し、2023年までに袋の使用量を50%削減することを目指すとのこと。この取り組みにより、今後消費者は買い物の際に袋を持参するか、再利用できる厚手の袋を購入することになります。

 

デンマークのエレマン・イェンセン環境食糧大臣は、次のように述べています。

 

「われわれは、“使い捨てをする”という考え方から脱却しなければなりません。そのため、通常ほとんど再利用されることのないプラスチックの袋を禁止することにしたのです。」

 

「プラスチックは自然界では分解速度が非常に遅く、最悪のシナリオでは、最終的に海に流れ着き、海洋環境にダメージを与えます。しかし、プラスチックは食品を長持ちさせるための包装には最適の素材です。そのため、私たちはまず無くしても問題がないものに焦点を当てる必要がありました。レジ袋の禁止から始めるというのは、自然なことだったのです。」

 

今日、デンマークでは1人あたり年間約80枚のレジ袋を利用しているそうです。1993年に有料化されてから袋の消費量は約50%減少しましたが、今回の取り組みでこれをさらに減らしていく狙いがあります。

 

一方、私たちの国日本では、国民1人あたり年間約300枚のレジ袋が使われています。日本全体では約305億枚で、そのほとんどがごみになります。家庭から出るプラスチックごみの約15%がレジ袋なのです。

 

でも、なかなかレジ袋は減りませんね。

 

環境省が、このほどレジ袋の有料化の義務付けを含んだ使い捨てプラスチックの削減戦略の素案を示しました。スーパーやコンビニエンスストアなどの小売業を対象に、2020年度以降の義務化を目指すそうです。

 

皆さんは、これらの現状をどのように考えますか?

今便利な生活を享受できている代わりに、将来へ問題を先送りしていることはないでしょうか?

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【コラム】経済性と社会性の両立

経済がグローバル化し、安い、早い、便利な商品・サービスを享受できる時代になりました。
物質的には、私たちの生活は豊かになりました。

でも、何か満たされない感覚の人々が多いように思います。

それはなぜなのでしょう?

 

ごく限られた企業や個人に富と権力が集中する行き過ぎた資本主義社会に異を唱える人たちが、社会主義に近いような考え方を支持する動きも見られます。自国第一主義を掲げポピュリズムが台頭しています。

 

国、社会、企業、個人のレベルで、共に成長・発展するためには、何が必要なのでしょうか?

キーワードの一つに、「経済性」と「社会性」の両立があると思います。

 

企業は社会の一部であり、
個人も社会の一部です。

 

社会をより良くしていこうと思ったら、
個人でも企業でもできることはいろいろあります。

 

企業は、社会の中で自己完結できる存在ではなく、
企業と社会が距離を縮め、
互いに支えあい、発展していかなかければなりません。

 

経済性と社会性の両立を実現するために、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授は、Creating Shared Value(共益の創造)という考えを提唱しています。社会問題の解決と企業の競争力向上の両立を目指す取り組みを3つの方向性で説明しています。

 

1. 社会課題を解決する新製品・サービスの創出

自社の独自資源と強みを、社会が抱える課題に照らし合わせ、新しい製品やサービスによって解決することを強く打ち出すものである。
新エネルギーやBOPビジネスが一例で、環境問題、貧困問題の解決に一役買っている。

 

2. バリューチェーンの再定義による生産性の底上げ

ポーター教授は、新しい意味でのバリューチェーンを再構築するための視点として、以下の6つを挙げています。

• エネルギーの有効利用と物流コスト・在庫削減など
• リサイクル・リユースによるコスト削減、ゴミ処理量の削減など
• サプライヤーの育成を通じた原材料の安定調達・生産性の向上など
• マイクロファイナンス、電子媒体による情報流通シフトなどによる途上国の発展など
• 従業員の安全、健康、能力を維持・向上による従業員の生産性の底上げ
• ローカル調達の拡大、雇用創出による地域の発展など

 

3. 経営資源の集積と共生による地域発展

企業が競争力を高め、地域も発展していくためには、産官学が独自資源と強みを磨きあげ、結びつき、時には競い合い、時には支援し合う関係を維持してかなければならない。

CSVの取り組みをにおいて、地域社会は企業が提供した価値をすぐに受け取ることができても、企業は投資の見返りとなる価値をすぐには受け取れないことが多い。社会と企業の距離を縮め、同じ価値を見つけ、共有できる環境を整備するのは行政の役割なのかもしれない。

 

これらは、とても示唆に富む考え方だと思います。
これからは、個人、企業、社会の垣根を超え、「より良い社会」の実現に向けた取り組みが求められます。

日本にも昔からあった、売り手よし(企業)、買い手よし(顧客)、世間よし(社会・地球環境)の「三方よし」の考え方がありました。
もう一度新しい視点を入れて考え直すべき時期なのでしょう。

 

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